Move existing 1Password to license version
1PasswordをApp Storeで購入した買い切り版からライセンス版に移行しました。
この2つの1Passwordの違いや、移行方法についてメモしておきます。
買い切り版とライセンス版の違い
違いについて全て把握しているわけではありませんが、以下のような違いがあります。
買い切り版 | ライセンス版 | |
ブラウザでの管理ページアクセス(1passwordアカウントの利用) | ✕ | ◯ |
2つ以上の保管庫(Vault)の利用 | ○(たぶん) | ◯ |
iCloudやDropboxでのデータ共有 | ◯ | ✕ |
1passwordアカウントでのデータ共有 | ✕ | ◯ |
※ iCloudやDropboxでのデータ共有はライセンス版ではできないですがそもそもする必要がなくなるということなので問題ない
値段の違い
- 買い切り版(OSX版): 約7,000円
- ライセンス版: 約300円/月
- ライセンス版(Familys): 約400円/月
ライセンス版のプランの比較は以下を参照(個人なら無印ライセンスで充分)。
ライセンス版にした理由
1番大きな理由は、1Passwordのデータの同期方法でDropbpxやiCloudを使いたく無くなったからです。
DropboxやiCloudをデータの保存先にすると、1Passwordが他のサービスに依存してしまいます。
依存させると、1Passwordのポータビリティが下がります。
たとえばiCloudを使ったデータ同期では当然ながら同じApple IDでないとダメなので、会社用のApple IDを作ったときなどに困ります(バックアップからアカウントをまたいで移行することはできますが、同期となると話は別なので...)。あとApple IDが違うならそもそも買い直さないといけなくてつらい。
Dropboxは容量制限もあるし個人的に結構てきとうに使っているのでごちゃごちゃしていて、あまり重要なデータは入れたくないというのがあります。
私はもう1Passwordに完全に依存しており、1Passwordのデータが無くなったらまともにインターネット生活ができないレベル(クレジットカード情報、銀行の情報なども入っている)なので、最近上に挙げたようなことが気になってきていました。
他にも理由がいくつかあるので箇条書きにします。
- 1Passwordのアップデートをライセンス版なら考えなくて良い
- 買い切り版だとメジャーバージョンが出たら買い直さないといけない場合がある
- また、機密情報を扱うツールなので常に最新のクライアントを使いたい
- Mac, Windows, iOS, Android全てで使える
- 買い切り版だとOSが違えば買い直し
- 1Passwordの姿勢を見るにライセンス版推してる感じがするので…
1Password用語辞典(私見)
ライセンス移行に当たって幾つか1Password用語に遭遇したのでこの機会にまとめておきます。
- 保管庫(Vault): 1Passwordに登録したログイン情報などの機密データが保管してある場所
- 1Passwordアカウント: 1Passwordはクライアントアプリの名称、1Passwordアカウントは1Passwordの管理を行えるSaaS
- アカウントパスワード: 1Passwordアカウントにログインする際必要なパスワードで自動的に生成される
- 1Passwordに入れると1Password使えないときに1Password開けなくて詰むので別の場所に厳重に保管すること
- マスターパスワード: いつものアレ。1Passwordを使うときに入力するパスワードのこと
移行方法
1Passwordのアカウント(= ライセンス)を取得して、そのアカウントに既存のデータを移行する流れです。
作業前にバックアップをとっておくと安心です。
1. アカウントを取得する
1Passwordのアカウントを取得します。
登録を進めていくと、マスターパスワード以外にアカウントパスワードが発行されます。これは1Passwordと別の場所に厳重に保管します。
マスターパスワードは買い切り版と同じものを使ってOKです。
登録が終わるとエマージェンシーキット(1Passwordのアカウント情報が書かれたpdf)をダウンロードするか聞かれるのでダウンロードして厳重に保管します。
2. 既存の保管庫からmoveする
既存のプライマリ保管庫(アカウントに紐付いていないデフォルトの保管庫)からアカウントの保管庫に移動するか聞かれるので移動します。
既存の保管庫は削除します(残しておいても良い)。
以上で保管庫が作成した1Passwordアカウントと同期され、移行が完了します。
アカウントの保管庫はこんな感じです。
- まだサブスクライブしていないので試用モードになっている
Web管理画面はこんな感じ。
iOS版1Passwordの移行
1Passwordを開いてアカウント連携の設定に進みます。
するとQRコードがスキャンできるようになるので、Web管理画面からQRコードを出します。
QRコードをスキャンすれば連携完了。
既存の保管庫(vault)は不要なので隠しておきます(消しても良い)。
以上!あとはクレカ登録して課金するのみ!!!
感想
データの損失もなく、思ったより簡単に移行できた。✨
ほぼすべてのウェブサービスのログイン情報を1Passwordに依存しているので、1Passwordは丁寧に使っていきたい。
1Passwordに依存している不安もあることはあるが、自分で管理するよりは遥かに楽だし、自分管理だとパスワードの管理が大変になって共通パスワードになったり、長いパスワードは使わなかったり、パスワード管理表を紛失したりするリスクがあるので総合的に見て1Passwordに依存したほうが安全と思っている...。